2011-01-01から1年間の記事一覧

ワークショップ「複雑系ゆらぎデータの分析と制御:脳から社会まで」

この一カ月あまり、いろいろと急ぎの用事が入り、ブログを更新するのをすっかりさぼってしまい、申し訳ありません。 10月27日と28日、明治大駿河台校舎にて、ワークショップを開催しました。両日とも50名以上の方が参加し、極めて幅広い話題に対して、質疑応…

ワークショップ「複雑系ゆらぎデータの分析と制御:脳から社会まで」プログラム確定しました

ワークショップ「複雑系ゆらぎデータの分析と制御:脳から社会まで」日時:2011年10月27日(木)と28日(金) 場所:明治大学駿河台校舎大学会館内会議室(JR御茶ノ水駅近傍) 主催:明治大学先端数理科学研究科 後援:文部科学省 オーガナイザー: 明治大学…

全国銀行協会、不渡り猶予を年末まで延長

東日本大震災の影響で企業が支払い期日に手形の決済ができない場合に、特別の猶予策として、不渡りとしない処置を全国銀行協会がとっているが、これを年末まで延長するというニュースがあった。通常は、企業は2度不渡りを出すと、その企業はブラックリスト入…

財政再建の道:相続税の改革に着手せよ

ブログの更新が2週間以上滞ってしまった。8月下旬締め切りの仕事が貯まってしまい、小学校の時の夏休みの宿題が最後の1週間に大きくのしかかって来た時のような余裕のない状態になっていたのが大きな原因だった。 さて、民主党の新しい内閣のチームが決まり…

送り火問題、京都市、最悪の決断:なぜ安全な部分だけでも使おうとしないのか?

岩手から取り寄せた薪の一部から放射性セシウムが検出されたため、京都市は一転して、岩手の薪を送り火に使うことを取りやめたという報道があった。セシウムが検出されたということで、TVのコメントなども、「しかたがない」、というような主張が多く、また…

京都五山の送り火の薪の問題、一転解決、よかったが、・・・

京都送り火の薪の問題、一転して津波で被災した地域の薪を五山全部で使うことに決まったようだ。ごくごく一部の理性的でない反対者の意見に押し切られて被災地の薪を使わないことにいったんは決めた委員会が、世論を受けて、非を認め、一度決めたことを撤回…

看過すべきでない、京都大文字送り火問題

京都大文字の送り火で燃やす計画だった陸前高田での津波で発生した薪が、風評のため、京都では燃やされなくなり、地元で、お盆の迎え火として燃やされたという報道があった。ポスドク時代の2年間を京都で生活し、五山の送り火はその中でも最も好きなイベント…

介入で4兆円も使うとは

今月4日のドル円市場への政府の介入では、4兆円を越える金額が使われたという。国の財政は本当にわかりにくい。民主党が党を上げて財政の見直しをして、事業仕分けできた金額をはるかに上回るお金が介入となるとパット使えるわけだ。私は、事業仕分けが始ま…

本日の朝日新聞の「私の視点」に震災復興プランの要旨が載りました

今朝の朝日新聞に、私の提案している復興プランの要旨が載りました。 下記のような内容です。プランだけでは意味がないので、なんとか実現できる 方向に進められるように、と考えています。 先進国のどこも金融市場がガタガタになっています。日本政府は昨日…

震災関係、ようやく少しづつ動き出したか

最近、震災関係のことがようやく少しづつ動き出してきた感がある。1:政府が、財源は未定としても、約20兆円を震災対策に使うことにした 2:気象庁が津波警報を初期段階で過小評価したことを反省し、今後改善することにした 3:原子力発電所に対するテ…

アメリカ国債危機:なぜ根本原因を解明しようとしないのだろう

連日報道されているように、アメリカ国債が債務不履行の危機に直面している。仮に今回ぎりぎりで債務不履行を免れても、格付け機関の格下げは確実で、そうなると最も安全な金融資産として世界中の金融機関が無条件で購入していた状況が変わり、世界の大きな…

村井宮城県知事の震災対策は理路整然としてすばらしい

昨日は、午後、朝日新聞本社での「ニッポン前へ」の授賞式と日本橋で朝日新聞主催の日本再生シンポジウムに参加してきた。 「ニッポン前へ」に関しては、1800近い応募論文を朝日新聞のデスクとよばれる200人くらいメンバーが総出で読み、絞り込むのに時間が…

朝日新聞「ニッポン前へ委員会」提言論文、佳作に選んでいただきました

昨日、キプロスから帰ってきました。今日の朝日新聞に掲載されていますが、5月に「ニッポン前へ委員会」の東日本大震災後の日本のあり方に関する提言論文に応募したのですが、佳作に選んでいただくことができました。ホームページを活用して津波被災地の復興…

キプロスでの停電

シグマファイという統計物理学の国際会議に参加するため、土曜に日本を出て、ドバイ経由で地中海の小国キプロスに来ている。会議の初日に当たる月曜の朝、6時間の時差があることもあり早く目が覚めたのでホテルの部屋でパソコンを使って仕事をしていたら、6…

命を優先するという論理ならむしろ原発を容認すべき?

原発のストレステスト導入に関する混乱がひどくなっている。TVのニュースを見ていて、論点が非常にぶれていることを感じた。それは、「命を最優先にしてほしいから、ストレステストなどの原発の安全性をしっかりチェックし終わるまでは原発を動かしてほしく…

原発のストレステスト:テロへの対策も項目に入れるべし

今日の新聞で、原発のストレステストを改めて行うことになったという報道があった。これは是非やってほしいし、先月に安全宣言をしたときには、やってなかったということは、何をもって安全と宣言したのか、旧体質がそのまま残っているようで、怖さを感じる…

日本人の美徳と放射能汚染の賠償:下限と上限をアンケート調査してはどうだろう?

今回の震災に関連して、日本人がパニックを起こさずに、じっと行列に並んで我慢強いことが海外から美徳として高く評価されたという報道があった。しかし、6月30日のブログにも書いたように、我慢比べになってしまっては、最も弱い人に大きなしわ寄せがきて我…

大槌町での葬儀

週末の土曜、岩手県大槌町で義理のいとこの葬儀があった。3月11日の津波で行方不明になり、未だに見つかっていないが、100日を過ぎ、区切りを付ける必要もあり、葬儀を執り行うこととなったのである。 自家用車に関東にいる親戚を乗せて、金曜に東京を出て、…

東電問題:今、放射線被害者は積極的に賠償請求をすべきではないか

1昨日の東電の株主総会で、出席していた株主のかなり多数が原発停止の提案に賛成していたようだが、投票としては、賛成はたった8%だったという。株主総会では、株数に比例した投票になるので、大株主らが反対していれば、どんなに小株主の頭数が多くても…

浜田先生+東電問題+学者の責任

日曜、久しぶりにエール大学の浜田先生と会食をする機会があった。浜田先生は、経済学の権威で、日本の経済学者の中でも浜田先生を師と仰ぐ人は多い。実は、私の最初の経済物理学の論文は、私がエール大学にいたときに始めた浜田先生との共同研究で開発した…

ギリシャ問題と日本問題

昨年春、ギリシャの財政問題が大きな問題になり、その後、折々アテネでの暴動などが話題になったが、ようやく欧州連合首脳会議でギリシャを財政支援する方向に決まったようだ。財政支援が受けられなければ、病院も年金も崩壊し、公務員の給料も払えなくなる…

外から見た日本

カナダのトロントに1週間ちょっと滞在して、改めて、日本の存在感が小さくなった印象を受けた。トロントはナイアガラの滝から最寄りの大都市であり、以前は日本からの観光客が大挙して押し寄せていたらしい。しかし、今、町の観光名所を歩いていても日本から…

ふたつの国際学会

先週は上海での経済物理学の国際学会、そして、今週はトロントでのゆらぎとノイズに関する国際学会に出席しており、時差やら準備やらですっかり、ブログの更新が遅れてしまいました。 経済物理学の会議の方は、毎年一度くらいは顔を合わせる研究者達との情報…

実用化されている都市ゴミ対策

羽田空港から上海までは約3時間。その間に食事も出るので、あまりのんびりはしていられない。短めの映画を探しているなかで偶然、おもいしろいDiscovery Channelの番組を見つけた。既に実用化されている都市のゴミ対策を4つ紹介し、その中のどれが一番優れ…

上海での経済物理学の国際会議

今週の土曜から開催される上海での経済物理学の国際会議の準備などで、最近、非常に忙しかった。私はこの会議で、為替リスクを究極的に減らす方法として、バスケット型の複合通貨システムを紹介する。このブログで先に紹介したように、10年ほど前から考え…

ワークショップの招待講演者紹介

昨日紹介した10月のワークショップですが、招待講演をお願いした皆さんからすぐにお返事をいただけたので、一日で下記のように招待講演がそろいました。 今後、8月末くらいの締めきりで、これらの話題に関連する一般公演の公募をしてプログラムを確定してい…

ワークショップ「複雑系ゆらぎデータの分析と制御:脳から社会まで」

文部科学省から連絡があり、申請していた研究会を予算面で後援してもらえることになりました。まだ、招待講演者に連絡を取っている段階ですが、早目にアナウンスしておきます。 日時:2011年10月27日(木)と28日(金) 場所:明治大学駿河台校舎内会議室(…

ローテクの勧め

地熱を利用する話を紹介したが、そこで大切なのは、ローテクに改めて光を当てることである。ローテクは、科学的には新しいことはほとんどなく、研究としてはあまりおもしろみがない場合も多いが、着実な効果をあげられるので、どうすれば推進させられるのか…

地熱をもっと活用すべきだ

原子力に代わるエネルギー源として、太陽光や風力が注目されているが、地熱にはもっと注目すべきだ。 私は、東北大学に在籍していた当時、科研費の重点領域として地熱開発のプロジェクトに参加していた。地熱というと火山地帯でしか利用できないようなイメー…

企業通貨プラン

先にも紹介したように、私がバスケット型の複合通貨システムを考えたのは、大学を辞めてソニーに移って間もないころ、ソニーの財務担当者から、為替の変動によって企業が儲かっているのかどうかすら誰にもわからなくなっている、という話を聞いたのがきっか…